天日塩とは、海水を太陽と風の力で自然乾燥させて作られる塩のことです。ミネラルが豊富でまろやかな味わいが特徴。料理に使うと、素材の旨みを引き出し、深みのある味わいを楽しめます。
本記事では、天日塩の特徴や使い方、おすすめの天日塩10選を紹介します。普段の料理に取り入れて、天日塩ならではの自然な風味を楽しんでみてください。
天日塩とは

天日塩とは、海水を自然の力で蒸発させて作られる塩のことです。主に太陽と風の力を利用し、1~2年の歳月をかけて水分を蒸発させ、乾燥させることで完成します。
雨が少なく乾燥した、メキシコやオーストラリアの沿岸部などの地域が主な産地です。日本は雨や湿気が多く、天日塩の製造にはあまり適した環境ではありません。そのため、日本では、海水を釜で煮詰めて作る「釜炊き塩」が主流となっています。
また、天日塩は、他の塩に比べてミネラルを豊富に含むため、健康志向が高い人に人気です。
天日塩の特徴
天日塩は、まろやかな塩味と豊富なミネラルが特徴です。通常の精製塩と比べてカルシウム、マグネシウム、カリウムなどが多く含まれ、料理に深みとコクを与えます。また、自然の力だけで作られるため、環境に優しく、伝統的な製法としても知られています。
完全天日塩とは

「天日塩」とは、塩の結晶化を天日(太陽の力)で行う製法の塩を指します。しかし、海水を濃縮する過程で燃料などのエネルギーを使用する場合でも「天日塩」と呼ばれます。
そこで、濃縮の工程から結晶化・乾燥まで、すべて天日だけで行われた塩を「完全天日塩」と呼び、区別しているのです。
完全天日塩の特徴
完全天日塩は、通常の天日塩と比べてミネラルがさらに豊富で、より自然な風味が楽しめるのが特徴です。また、塩の結晶は四角形の形状をしており、湿度の高い台所などでも固まりにくく、サラサラとした状態を保ちやすいため、使い勝手も良いです。
完全に自然の力で作られるため、生産には時間がかかりますが、その分、自然の恵みをそのまま感じられる塩といえます。
おすすめの天日塩の使い方

天日塩は、食材本来の風味を引き出すナチュラルな塩味が特徴です。特に、シンプルな料理や素材の旨みを活かしたいときに最適です。
例えば、焼き魚やステーキにひとふりすると、食材の旨みを引き立て、シンプルながら深みのある味わいに仕上がります。また、天ぷらや刺身のつけ塩として使うと、素材の味をダイレクトに楽しめます。サラダやトマトに振りかければ、野菜の甘みが際立ち、さっぱりとした味わいに。
また、お米を炊くときにひとつまみ加えると、ふっくらとした甘みのあるご飯に仕上がります。ぜひ、天日塩を毎日の料理に取り入れてみてください。
天日塩のおすすめ10選を紹介

天日塩は、自然の力で作られたミネラル豊富な塩で、料理の味を引き立てるのが魅力です。ここでは、おすすめの天日塩10選を紹介します。料理に活用できる、自分に合った天日塩を見つけてみましょう。
南の極み 天日塩
「南の極み 天日塩」は、オーストラリア最大の製塩会社と日本向けに共同開発された天日塩です。約1mmサイズの粗めの結晶で、口の中でゆっくり溶けるため、まろやかな塩味が特徴。肉や魚の下味付けや、料理の食感を活かしたい場面にぴったりです。
また、用途に合わせて選べる「さらさら小粒」や「シークリスタル(大粒サイズ)」のラインナップも展開しています。
スパイスアップ シーソルト(ミル付き)
「スパイスアップ シーソルト(ミル付き)」は、まろやかでフレッシュなミネラルの香りが特徴の天日塩。
ミル付きタイプなので、必要な分だけ挽いて使うことができ、いつでも挽きたての風味を楽しめます。魚介料理との相性が抜群で、シンプルに振りかけるだけで素材の旨みを引き立てます。
海の精 ほししお
伊豆大島産の「海の精 ほししお」は、日本では珍しい天日海塩です。かつて日本では、天日海塩の生産は困難とされてきましたが、独自の研究により1977年に誕生しました。
原料は、黒潮が運ぶ海水100%。ナトリウムだけでなく、マグネシウム・カルシウム・カリウムなどの微量ミネラルを豊富に含む塩です。
単なる塩辛さではなく、ほのかな甘みや旨み、コクやキレが調和した奥深い味わい。寿司や天ぷらのつけ塩、スープや吸いものなど、素材の繊細な風味を活かす料理におすすめです。
粟国の塩 天日塩
「粟国の塩 天日塩」は、20年以上もの試行錯誤の末に生まれた、沖縄県粟国の海水を100%使用した天日塩です。
粟国村の工場前に広がる海から海水を汲み上げ、竹の枝を利用した独自の製法で海水を循環させ、濃縮した後、温室内で時間をかけて自然の力で結晶化させます。こうして作られた塩は、釜焚き塩に比べて粒が大きく、豊かな風味が特徴です。
さまざまな料理との相性がよく、素材の旨みを引き出したい料理や加工品に最適です。
天日海塩 土佐の塩丸
「天日海塩 土佐の塩丸」は、土佐の満潮時の海水を汲み上げ、天日と風の力だけで結晶化させた塩です。火を使わず、完全に自然の力のみで作られるため、夏場は約1カ月、冬場は2カ月以上もの時間をかけてじっくりと仕上げられます。
「二代目・土佐の塩丸(青丸)」は、やや細かめの粒度で万能に使えるタイプ。おにぎりや焼き魚、浅漬け、スープ、塩ダレなど、さまざまな料理に馴染みやすく、食材の風味をしっかり引き立てます。また、塩味がしっかりと浸透するため、下味付けにも最適です。
土佐の海の天日塩 あまみ
「土佐の海の天日塩 あまみ」は、土佐の海水を汲み上げ、太陽と風の力で干し上げた天日塩です。じっくりと時間をかけて結晶化させており、粒の大きさは約1mm前後。さまざまなサイズの結晶が食材にしっかり馴染みます。
煮物や炒め物のほか、お菓子作りなど幅広く活用可能。また、焼き魚や焼き鳥、ステーキ、サラダなど、シンプルな料理に使うと、素材本来の旨みを引き出せると好評です。
インカ天日塩
「インカ天日塩」は、ペルーのマラス塩田で600年以上にわたり作られてきた伝統的な天日塩です。標高3000mを超えるアンデスの峡谷に広がるマラス塩田は「天空の塩田」としても有名。
貴重な天然塩水を棚田に流し込み、太陽と風の力で結晶化させることで、ミネラルバランスに優れた天日塩が完成します。
トマトやモッツァレラチーズ、ドライフルーツとの相性は抜群。酸味や甘みを引き立て、ワンランク上の味わいを楽しめます。
また、環境汚染の影響を受けていない純粋な塩水を使用しているため、バスソルトとしても活用可能です。
天然塩 あまび
「天然塩 あまび」は、沖縄の海水だけを使用し、自然の力でじっくりと作られた天日塩です。原材料は海だけで、そのほかの材料も自然なもののみ使用しているため、ミネラルが豊富に含まれています。
漂白も使用していないため、時期によって色が異なります。健康に気を遣っている方にもおすすめの天日塩でしょう。
ポラニーテ(Polanite)天日塩 塩こまち
「ポラニーテ 天日塩 塩こまち」は、中国福建省恵安地区で2000年以上続く王室専用の伝統製法で作られた無添加100%天然塩です。加熱を一切行わず、遠赤外線と太陽光によって自然結晶させ、1年間熟成させることで、まろやかで優しい味わいに仕上げています。
体に必要な約70種類の微量ミネラルがバランスよく含まれているのも魅力。また、人工的な加工を一切加えていないため、粒がやや粗めなのも特徴です。粗さが気になる場合はミルを使用することで、好みの細かさに調整できます。
カンホアの塩 石臼挽き
「カンホアの塩 石臼挽き」は、天日塩の名産地として知られるベトナム・カンホアで作られた天日塩です。ナトリウムだけでなく、マグネシウムやカルシウムなどのミネラルを豊富に含み、深く豊かな味わいが特徴です。
粒が細かく溶けやすいため、どんな料理にも使いやすく、塩の風味が食材全体を包み込むようにやさしく広がります。
天日塩を日々の食卓に取り入れてみよう
天日塩は、太陽と風の力でじっくり作られるミネラル豊富な塩です。まろやかな塩味が特徴で、焼き魚、ステーキ、サラダ、スープなど、さまざまな料理に活用できます。
本記事では、天日塩の特徴や使い方、おすすめの天日塩10選を紹介しました。種類によって粒の大きさや風味が異なるので、用途に合わせて選ぶのがおすすめです。
天日塩が気になる方は、ぜひこちらをチェックしてみてください。