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ミネラルの力で味や健康への影響が変わる! 毎日使う塩を選ぼう

2024/12/10

塩は、料理の味を引き立てるだけでなく、私たちの健康にも欠かせない重要な調味料です。しかし、スーパーに並ぶ多種多様な塩の中から、どれを選ぶべきか迷うことはありませんか?

実は、健康的な塩選びのカギは“ミネラル”にあります。塩はミネラルの塊ですが、その種類やバランスによって私たちの体に与える影響が大きく異なります。

この記事では、塩に含まれるミネラルの種類やその役割、健康への影響、塩の選び方などについて解説します。

塩はミネラルの塊! 人体に必要な栄養素のひとつ

ミネラルとは自然界に存在する無機物質のこと。タンパク質や脂質、炭水化物、ビタミンとともに、5大栄養素として知られてます。

ミネラルの性質をまとめると、以下のようになります。

  • 体内で作り出せない(合成できない)
  • 体内には少量しか存在しない
  • 生命維持のために必要

ミネラルは人の骨や歯の形成、筋肉の収縮、血液の凝固、酵素反応など、生命維持に必要なさまざまな役割を持ちます。しかし、体内で生成できないため、食品や調味料から摂取しなければなりません。

そして塩は、最も身近な「ミネラルの塊」です。

塩に多く含まれるミネラル

塩に含まれる主なミネラルは、以下の4つがあります。

  • ナトリウム
  • マグネシウム
  • カルシウム
  • カリウム

さらに、塩によっては鉄や亜鉛、マンガン、ヨウ素、ケイ素、コバルト、ホウ素や硫黄など、多数のミネラルが含まれているものもあります。

含まれるミネラルの割合によって塩の味が変わり、コクやうま味が感じられます。

料理の美味しさをレベルアップさせたい方は、塩選びに注力してみてはいかがでしょうか。

ただし、市販の塩には大きく分けて「天然塩」と「再生塩」、そして「精製塩」の3つがあり、そのうち複数のミネラルを含んでいるのは天然塩となります。

※天然塩については、以下の記事をご覧ください。

天然塩の基礎知識から活用法まで!プロが教える選び方ガイド

必須ミネラル一覧とその役割

ミネラルの種類は多く、全部合わせると100種類以上にも及ぶと言われています。しかしその中でも、現在の時点で人体にとって不可欠なのは「必須ミネラル」の16種類です。

必須ミネラルとは、不足すると人体に何らかの悪影響を及ぼすもの。人体に含まれる量に応じ、主要ミネラル7種類と微量ミネラル9種類に分けられています。

主要ミネラル(マクロミネラル)

主要ミネラル(マクロミネラル)もしくは多量ミネラルと表記されるものは、体内に多く存在するミネラルのことです。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、主要ミネラル7種の中でも以下の5つに食事摂取基準が設定されています。

ナトリウム体内の水分バランスや神経機能に必要
カリウムナトリウムとの調和で血圧調整を助け、神経伝達や筋肉の正常な機能をサポートする
カルシウム骨や歯の健康に不可欠
マグネシウム体内で300以上の酵素反応に関わり、筋肉機能やエネルギー生成に関与する
リンエネルギー代謝や骨形成をサポートする

食事摂取基準が設定されていないものは、硫黄と塩素です。
参考:厚生労働省日本人の食事摂取基準(2020年版)「ミネラル」

微量ミネラル(トレースミネラル)

微量ミネラル(トレースミネラル)は体内に少量しか存在しないミネラルで、以下の9種類があります。

主要ミネラルと同じく厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、以下の8つに食事摂取基準が設定されています。

酸素運搬を行うヘモグロビンの主成分
亜鉛免疫力向上や細胞修復を促進する
鉄の代謝や酵素の働きを助ける
マンガン骨形成や代謝に関与する
ヨウ素甲状腺ホルモンの生成をサポートする
セレン抗酸化作用を持つ酵素の成分
クロム糖代謝を促進し、血糖値を調整する
モリブデン酵素反応の補酵素として働く

食事摂取基準が設定されていないコバルトが入り9種類になります。
参考:厚生労働省日本人の食事摂取基準(2020年版)「微量ミネラル」

ミネラルの役割と健康への影響

前述したように、人の体にはミネラルが必要不可欠です。ミネラルバランスが整うことによって、以下のような良い影響を受けられます。

  • 浸透作用によって栄養素を全身に運ぶ
  • 血液を循環させる
  • 爪や骨、歯などを作る
  • 血糖値の上昇をゆるやかにする

など

ミネラルの働きは大きく「体の構成成分となる」ものと「体の機能を調節する」ものに分けられます。

そして、ミネラル動詞でもお互いにバランスを取ることで生体機能の調節を行っています。たとえば、ナトリウムとカリウムは細胞内外液の成分であるため、どちらかが過剰であったり不足していたりすると、何等かの不調につながるのです。

そのため、体内にあるミネラル量は多くても少なくてもいけません。毎日の食事によってミネラルをバランスよく取り入れることが大切です。

ミネラル不足のリスク

各ミネラル不足が引き起こす、健康リスクの例をみてみましょう。

栄養素不足による影響
カリウム高血圧症のリスク増加
カルシウム骨粗しょう症のリスク増加
マグネシウム心疾患や糖尿病など生活習慣病のリスク増加
貧血や頭痛、疲労感の発生
亜鉛味覚障害や皮膚炎、免疫力低下
マンガン老化促進

その他、それぞれのミネラルに不足リスクがあります。

ミネラル過剰のリスク

以下の表は、ミネラルを過剰に摂った場合の健康リスクの例です。

栄養素過剰に摂った場合のリスク
ナトリウム高血圧症や胃がんなどのリスク増加
マグネシウム下痢
リン骨の代謝障害のリスク増加
ヨウ素甲状腺機能低下症のリスク増加

リンは、過剰に摂取しても不足しても同じく骨の代謝障害のリスクが増加します。

ミネラルの種類豊富な塩なら天然塩

体に必要なミネラルをバランスよく摂取しながら、日々の食事をワンランク上の美味しさに変えるためには、天然塩がおすすめです。

天然塩は、海、岩、湖などで自然に作られた塩で、さまざまなミネラルが豊富に含まれています。そのため、味わいが深く、料理の美味しさを引き立ててくれます。

一方、スーパーでよく見かける一般的な「食塩」は精製塩と呼ばれるものです。精製塩は製造過程でナトリウム以外のミネラルが取り除かれており、ほとんどがナトリウム(99%以上)で構成されています。価格が安く、強い塩辛さが特徴ですが、ミネラルが不足しがちです。

精製塩を使い続けると、ナトリウムの摂りすぎにつながる恐れがあります。そこで、ステーキやサラダ、天ぷらなど、直接口に入れる料理に振りかける塩を天然塩に変えることがおすすめです。味付けを天然塩に変えることで、ミネラルをバランスよく取り入れられるだけでなく、健康的な食生活のサポートもできます。

ミネラル含有量に注目して塩を選ぼう

ミネラルは、体内で作れない栄養素であるため、食事やサプリメントなどで摂取しなければなりません。

おすすめは、ミネラルが豊富な塩を食生活に取り入れることです。毎日の料理に使う塩をしっかり選ぶことで、体に必要な栄養素を効率よく補給していきましょう。
ソルトプロでは、料理をさらに美味しくする、さまざまな塩を取り扱っています。安全かつ高品質な天然塩をお届けしておりますので、ぜひその魅力を知り、ご堪能ください。ソルトプロが取り扱う天然塩については、こちらをご覧ください。